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油賠法とは
・「油濁損害賠償保障法」の略で、今回の改正で「船舶油濁損害賠償保障法」と名称が変わりました。もともとはタンカーの積荷の油が流出すると漁業被害など大変な額に上るため、一定の大きさ以上のタンカーに強制的に損害賠償保険を付保させ、それらの損害に対し実質的に填補がなされるようにすることを目的としていました。

なぜ改正を:
・数年前からいわゆる放置座礁船の問題が社会問題となりました。座礁した船を船主が処理をせず、地元自治体や国の負担で撤去などの処理をせざるを得ないケースが増えてきたためです。
・そこでタンカー以外の船についても、その撤去費用と燃料油汚濁損害を対象にした保険に強制加入させようとしたのが、改正法のねらいです。

北海道の問題
・この改正法の適用は今年の3月からでしたが、その施行当時、北海道では大きな話題を呼びました。
・北海道に入港している外国船約1万隻の内、約7割がロシア船か実質ロシア船主が支配している船であり、それらの船のPI保険加入率が1割から2割程度という非常に低い率であったからです。
・改正油賠法で強制される保険にこれらの船が加入するだろうか。加入しないとロシア船が入港できなくなる。できなくなるとカニ、ウニの輸入などが途絶え、港湾都市の水産業は大打撃を受ける、との懸念でした。

現在は
・ロシア船等の入港隻数の多い、稚内、紋別、網走、根室に今年3月から5月にかけて伺い、それぞれの市長さんや助役さんと意見交換して参りましたが、現在のところ、特に、大きな影響はないとのことで、認識の一致を見ております。
・要はロシア船等も結果的には保険に加入したということです。

・この法律のスキームとして、入港前日までに運輸局に入港通報を行うことが義務付けられております。この入港通報制度がきちんと機能しないと、無保険船が結果的に跋扈し、脱法行為が続出するおそれがありました。
・当局としても総力を挙げて、この法律の施行事務に対応いたしました。

・ここに至るまでには、各都市の港湾当局、海上保安庁の皆様の御協力と当局海上安全環境部の職員の多大なご苦労がありました。関係各位の皆さんに感謝いたしております。

改正油賠法の詳細は北海道運輸局HPへどうぞ

改正油賠法
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